本革財布の特徴「染色方法」|顔料と染料の違い
本革財布は、「革風情」「色風情」の違いが個性となると共に、財布としての魅力となっています。
そんな要素の一つとなっているのが「染色方法」です。
革財布の代表的”色付け”方法。「顔料」による着色と「染料」による染め。
”革財布”を購入する上で、ぜひ理解しておきたいのが、”仕上げ”の特性です。
中でも、革素材を色付けをする方法として、「顔料」による着色方法と「染料」による着色方法があることは、理解しておきたい要素です。
それぞれの色付け方法には「顔料」によるものと「染料」を使用するものの2つに分けることが出来ます。
それぞれの違いを簡単に表現すると、”革の素材感”が活かされるのか・・それとも、活かされないのかということに。
具体的には、「顔料」による着色は、”革の素材感”が失われ。均一な塗装面が創出されます。
対して、「染料」による着色は、”革の素材感”がそのまま革表情に活かされるもの。
”本革素材”で創作された財布を求めているのであれば、一部の特殊な仕上げ加工(エナメル仕上げなど)を除いて、基本的に「染料によって着色仕上げされた本革財布を選ぶのが良き財布選びとなるものと思います。
「顔料」による着色
”顔料”による着色とは、革素材表面に塗装皮膜を作り上げることを意味しています。一般的な塗装で例えると「ペンキ」などをイメージしていただければいいかと思います。
”皮膜”を創出することから、”革素材”を覆い隠すことになりますので、均一な塗装面が創出されること、及び生来の”革表面のキズ・血筋”などが見えなくなる(隠される)のが、”顔料着色”の特徴となります。
”革の素材感”が失われ、”革表面”が隠されることとなりますので、上質な革素材でなく、安価な革素材(低品質の革素材)であっても、見栄えとしては変わらない(同じ)財布が作られることを意味しています。
低品質の革素材を使用した安価な革財布の多くに活用されている着色方法となっています。
「染料」による染め
”染料”による着色は、”皮膜”を作るのではなく、革繊維に着色料(染料)を染み込ませることで色付けをする方法です。
それゆえに、”顔料”と比較したときに”染料”の場合は少しずつ”色落ち”していく可能性があるのも特徴のひとつとなり、時間経過に伴った色調の変化(経年変化)も存在しています。
”革の素材感”はそのまま活かされることから、革素材ごとの風情・風合いが感じられる革財布となるのが最大の魅力と言えます。
その風情の中には、生来の革キズ・血筋跡などの天然素材ならではの要素も、含まれています。それゆえに、”上質な革素材”を使用しているのか”低品質の革素材”を使用しているのかの違いも明確になりやすい傾向があります。
”染料”による着色は、上質革素材を活用した本革財布の多くに活用されている色付け方法となっています。
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