ホースレザー(馬革)とは!?個性が異なる2種類の馬革
”ホースレザー(馬革)”は、「ライダーズジャケット」「椅子・ソファー」「バッグ」などに良く使用されている革です。
目次
ホースレザー(馬革)財布の特徴と魅力
「馬革」と聞いて、その特性や種類などがすぐに思い浮かぶ方は、けっこうな「革マニア」と言えるかもしれません。
と・・いうのも。
「馬革」には、まったく特性が異なる革種類が存在しているから。ここでは、そんな”ホースレザー(馬革)”の特性と魅力をご紹介したいと思います。
ホースレザー(馬革)とは!?
「馬革」には、特性・魅力が大きく異なる2種類が存在しています。(特性による分類)それが・・。
*ホースレザー
*コードバン(CORDOVAN)
です。
本来”ホースレザー”というと「馬革」全体を対象とした呼び名となるのですが、革製品にて一般的な呼称として「ホースレザー」と「コードバン」を分けて使われています。
ホースレザーの種類と特性
”ホースレザー”は一般的な「馬革」を意味しています。
主に、原材料となる個体の違いによって
*ポニーレザー
*ホースハイド
*ホースフロント
の3種類が存在しています。
ポニーレザー
「ポニーレザー」とは、”ポニー(体格の小さな馬種類)”から採取した原皮を使用して作られる革。
*とても軽量
*非常に柔らかな革
といった特徴を有しています。
そんな特性を生かして、主に「財布」として使用されています。軽くて柔らかな手触り感が人気のポイントに。(一般的な馬革の半分程度の重さが特徴)
ホースフロント
「ホースフロント」は”馬の首部位”から採取した原皮を使用して作られる馬革。主に「衣服」として活用されています。
ホースハイドと比較すると「強度が弱い」のがデメリットとなりますが、その反面、きめ細かく滑らかさが魅力に。ジャケットなどにて、その魅力が活かされています。
ホースハイド
「ホースハイド」は成馬(大人の馬)から採取された原皮にて作られた革となります。
古き時代にて”ホースハイド”は重宝されていましたが、近年では生産量も激減。一般市場では、あまり見かけることのない革となっています。
牛革と比較して、「革繊維が粗い」「強度が低い」という特徴を有する反面
*軽量さ
*革の薄さ
*革の柔軟性
に富んでいるのが魅力に。
上質なホースハイドは、その柔軟性を活かして「ソファー」などのインテリアアイテムなどに活用されています。
ホースレザーの弱点
反面、革素材として”ホースレザー”の弱点となるのが
*牛革と比較したときに、革強度に劣ること
*革表面にキズが付きやすいこと
*水しみとなりやすいこと
です。
特に、きめ細やかな革肌を有していることが、「キズ付きやすさ」に繋がるとともに、「キズが目立ちやすい」という課題を生んでいます。
この特徴(デメリット)が「財布」において、機能的な欠点として強調されやすいことから、古くはホースレザー仕様の財布が作られていたものの、近年では、財布が作られなくなった大きな要因となっています。
コードバン(CORDOVAN)
”ホースレザー”よりも、多くの方に認知されているのが”コードバン(CORDOVAN)”です。
コードバンは、主に欧州の農耕馬を対象に、その臀部からのみ採取される「コードバン層」と呼ばれる部位のみを使用して、作られています。
一般的な革(ホースレザーも)は、革表面の薄い「銀面」と呼ばれる繊維層と「床面」と呼ばれる基盤となる繊維層の二層構造となっています。
しかし、”コードバン(CORDOVAN)”は、銀面を除去した床面の一部となる「コードバン層」のみの一層構造となっています。
革の構造自体が「ホースレザー」と「コードバン」ではまったく違うんですね。
必然的に、特性もまったく異なり
”ホースレザー”が
*軽量
*革の強度が相対的に低い(薄さの割には強度があるとも言えます)
であるのに対して
”コートバン(CORDOVAN)”は
*革繊維密度が高く、重さがある(重厚感)
*革としての耐久性が高い
といった、真逆の特性を有しているのです。
”コードバン”に関する詳細な特性などは下記記事をご覧いただければと思います。
●コードバン(CORDOVAN)とは!?
●水染めコードバンとは
●シェルコードバンとは
●蝋引きコードバンとは
ホースレザー仕様の革製品
先ほどお話したように、機能的な課題から、「ホースレザー仕様の財布」は、あまり見かけなくなりました。
対して、本革素材とは思えない”軽さ”を活かした「ホースレザー仕様のバッグ(ビジネスバッグ)」などが人気のアイテムとなっています。
【RITOUR|リツア】馬革(ホースレザー)ブリーフケース
●RITOUR
●色彩:ブラック、チョコ、レッド
【RITOUR|リツア】馬革(ホースレザー)トートバック
●RITOUR
●色彩:ブラック、チョコ、レッド
ホースレザーのお手入れ方法
”ホースレザー”は牛革などとの相対的な比較においては、「強度が低い革」となりますが、”とても薄い革”であることを考慮すると、十分な強度を持つ革と言えます。
どちらかという手間いらずの革素材で、普段のお手入れとしては、時折、革表面のほこりを乾いたクロスなどで払い落とす(ふき取る)だけで十分。
逆に、強くこすったり、頻繁なお手入れは、革表面にキズを作る要因ともなりますので、注意が必要です。
また、”ホースレザー”はとても薄い革ですので
*ドライアーなどで熱を加えない
*直射日光下にて乾燥させない
*水が付着したら即ふき取る
ことを徹底していただければと思います。
COCOMEISTERのコードバン仕様長財布をご紹介
革としての品質が高く、その上で革風情・特徴が異なる3種類のコードバン仕様の財布をそろえている(創作している)、人気日本革ブランド・ココマイスター(COCOMEISTER)のコードバン長財布をご紹介いたします。
同じ”コードバン”といっても、個性豊かな種類があることを感じていただければと思います。
マイスターコードバン・ハイフライヤー(長財布)
●COCOMEISTER
●水染めコードバン
●ブラック、ボルドーワイン、グリーン、ネイビー
コードバンクラシック・ソードダンサー(長財布)
●COCOMEISTER
●蝋引きコードバン
●クラシックブラック、クラシックボルドー
シェルコードバン・スタンフォード(長財布)
●COCOMEISTER
●シェルコードバン(オイルコードバン)
●ブラック、ウィスキー、ネイビーブルー、ボルドーワイン
まとめ
同じ「馬革」といっても、特性・機能性が真逆となので、基本的には「ホースレザー」と「コードバン」はそれぞれ別の革として、認識しておいた方がいいかもしれません。
実際、どちらも希少な革となっていますが、「コードバン」は”革のダイヤモンド”と呼ばれるように、革素材の中でも高級革に位置付けられる高価な革。
「ホースレザー」は割と安価な革素材ですので、価値観にも大きな差が存在しているからです。
併せて読みたい「コードバン財布」関連情報
●コードバンとは?!自然な光沢&エイジングが魅力の革財布
● コードバン財布【20選】本物志向のCORDOVAN WALLET
●水染めコードバンとは!?アニリン染め財布の特徴と魅力
●蝋引きCORDOVANとは!?コードバン・クラシックシリーズ
●シェルコードバンとは!?レトロな光沢感が魅力の革財布
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