ブライドルレザーとは!?ブランド毎に異なる個性の革財布
革製品が好きな方にとって、”ブライドルレザー(BRIDLE LEATHER)”は、世界的にも知名度の高い人気の革素材です。
でも、革製品になじみの薄い方にとっては、”ブライドルレザー”という名称自体ほとんど聞いたことが無いというケースも少なくないものと思います。
ここでは、ブライドルレザーの特徴・種類及びブライドルレザー財布の魅力についてお伝えできればと思っています。
あなたの革財布選びの参考となりましたら幸いです。
目次
ブライドルレザーとは!?
ブライドルレザー(BRIDLE LEATHER)は英国で誕生した伝統的な革素材です。
馬具(鞍など)に使用されている堅牢な牛原皮(フルグレインカウハイド)をベースに、蝋引き加工(天然蜜蝋などを皮繊維内にたっぷりと浸透させる製法)を施すことによって、作られる革素材。
革素材の中でも最上位の”強度”を有する革として位置づられています。
ブライドルレザーならではの特徴”ブルーム”の存在。
ブライドルレザーならではの個性的な特徴&魅力となっているのが、革表面に存在する”ブルーム”です。
”ブルーム”とは、ブライドルレザー革繊維内に含まれている天然蜜蝋などが白い粉状に革表面に吹き出て来たもの。本物のブライドルレザーの証ともなっています。
実は、各タナリー毎に、この”ブルーム”の特徴の違い(量、風合い)が存在。これがブライドルレザーの種類(タナリーの個性)として認知されているのです
ブライドルレザー財布の”異なる風情”の2つの楽しみ方
他の革財布には無い、”ブライドルレザー財布”ならではの魅力となっているのが「異なる2つの革風情が楽しめる」ということです。
一つ目が「ブルームのある革表情を楽しむ」という方法。
”ブルームのある革表情”は、とてもシックで重厚感を感じさせてくれます。ブライドルレザーならではの特別な革表情(模様)となります。
二つ目が「ブルームを拭き取った革表情を楽しむ」という方法。
布クロスにて、ブルームを軽く拭き上げるといぶし銀と呼べる落ち着いた美しい光沢感が生まれてきます。
”重厚感”に加えて”高級感”が感じられてくるのが特徴。ブライドルレザー財布の高級感を重視したい方は、ブルームを拭き取った光沢感のある革風情を楽しみましょう。
ブライドルレザーを創出する世界の4大タナリー
英国で誕生したブライドルレザー。現在でもブライドルレザーを生産しているタナリーの大半がイギリスを拠点としています。
必然的に、ブライドルレザーのトップタナリーもすべて英国のタナリーにて占められています。
同じブライドルレザーといっても、タナリー毎に少しずつ特徴・魅力が異なっているもの。ここでは、現在、ブライドルレザーを中心に創出している4大タナリーをご紹介したいと思います。
セドウィック社&クレイトン社(SEDGWICK&CO.)
●セドウィック社&クレイトン社(SEDGWICK&CO.)公式HP
以前は、「セドウィック社」と「クレイトン社」が独立したタナリーとして存在していましたが、現在、セドウィック社が吸収する形で企業合併。「SEDGWICK&CO.」として大規模なタナリーとなっています。
セドウィック社は歴史の深い名門タナリー。そこに、創業「1860年」にて400年以上昔から受け継がれてきた革製法を有した”クレイトン社”の知恵・技術が加わったわけですから、今後の変遷にも大きな期待が持てそうです。
セドウィック社のブライドルレザーは、”平均点の高さ”が魅力となっています。
反面、やや個性に乏しいと言えるのかもしれませんね。
とはいえ、総合的な品質の高さがありますので、上質なブライドルレザーとして安心して商品化できるのがポイントに。
実際、日本の革ブランドにて、”セドウィック社製ブライドルレザー”の使用率が最も高くなっています。
※セドウィック社製ブライドルレザーを使用している革ブランド
・ブリティッシュグリーン
・ガンゾ(GANZO)
・ココマイスター(COCOMEISTER)
など
トーマスウェアー社(Thomas Ware and Sons Limited)
●トーマスウェアー社(Thomas Ware and Sons Limited)公式HP
トーマスウェアー社(Thomas Ware and Sons Limited)は、高い品質であることに大きな価値を置いた伝統的な製法にて、ブライドルレザーを創出しているのが特徴です。
手間と時間わ費やして、牛原皮に天然蜜蝋を浸透させていく伝統製法で作られたブライドルレザーは、”ブルームの存在感”が大きな魅力となっています。
ブライドルレザーならではの”ブルームの風合い”を最もよく楽しむことができるのが トーマスウェアー社製ブライドルレザーなのだと感じています。
トーマスウェア社は「2018年4月」に最も名誉の高い”英国女王賞”を受賞しています。このことも、”高品質のブライドルレザーづくり”を実直に継続している証と言えそうです。
※ トーマスウェアー社製ブライドルレザー を使用している革ブランド
・グレンフィールド (GLENFIELD)
グレードレザー社(GRADE LEATHER LIMITED)
●グレードレザー社(GRADE LEATHER LIMITED)公式HP
グレードレザー社(GRADE LEATHER LIMITED)が創出しているブライドルレザーも”ブルームの存在感”が際立っているのが特徴となっています。
老舗タナリーが目立つ、イギリスにおいて、創業”1991年”と歴史の新しいタナリーとなっています。
ブライドルレザーの特徴として最上級部位であるベンズ部位を使用していることがあげられます。ゆえに、きめの細かい革繊維となっており、財布としても使いやすく、多くの方にとって評価の高いアイテムとなるものと感じています。
*グレードレザー社製ブライドルレザーを使用している革ブランド
・YUHAKU(ユハク)
ベイカー社(J&FJ Baker & Co Ltd)
●ベイカー社(J&FJ Baker & Co Ltd)公式HP
ベイカー社は英国デヴォン州のコリトンに拠点を置く、英国屈指の老舗タナリー。2000年前もの古の革製法を守っている伝統重視のタナリーです。
オークバーク(樫の木の樹皮)から抽出したタンニンを使用し、一年以上の時間をかけて作り上げるブライドルレザーは、たっぷりと芯までロウが染み込んでおり、強い張りのあるレザーとなっています。
時間をかけて天然蜜蝋を浸透&定着させているからでしょうか、革表面の”ブルーム”が少ないのが特徴となっています。
ただし、主に”馬具用”のブライドルレザー(フルグレインブライドルレザーなど)を創作。革の表面を削らない特殊なブライドルレザーなので耐久性はけた違いに高いものの、財布としての”使いにくさ””繊細さ”には欠けるものと感じています。
*ベイカー社製ブライドルレザーを使用している革ブランド
・ワイルドスワンズ(WILD SWANS)
高い縫製技術を要するブライドルレザー財布
革財布を仕立て上げる上で”縫製”と”接着”が必要となります。
”ブライドルレザー”は、革表面にブルーム(蜜蝋の粉)が存在しているため、「接着が困難」となりやすい革素材。ゆえに、他の革素材と比較して、ブライドルレザー仕様の財布は、高い縫製技術が必要なのです。
一般市場に存在している”安価なブライドルレザー財布”の大半が、アジアなどで縫製されているアイテム。革自体の耐久性は高くとも、数年も持たずに、財布の型崩れなどが生じて来ることがありますので、結局は「安物買いの銭失い」となってしまうことに。
ブライドルレザー財布を選ぶ上では、高い縫製技術で仕立てられていること(日本の匠革職人仕立て)が重要な要素に。
ここでは、そんな革職人が丹精込めて仕立てている”ブライドルレザーの革財布”をご紹介いたします。
ロンドンブライドル・グラディオトゥール(ラウンドファスナー長財布)
●ブランド:COCOMEISTER
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ステージブラック、ロイヤルチョコ、他全6色
ロンドンブライドル・スプレッドイーグル(長財布)
●ブランド:COCOMEISTER
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ステージブラック、ロイヤルチョコ、他全6色
ロンドンブライドル・パースファントム(二つ折り財布)
●ブランド:COCOMEISTER
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ステージブラック、ロイヤルチョコ、他全6色
ブライドルレザーのお手入れ
”ブライドルレザー”は革繊維内にたっぷり天然蜜蝋・オイルを保持ている革。日々財布を活用している状況であれば、特別なお手入れは不要です。
*水が付着したらふき取る
*汚れが付いたら払い落とす
といった、革製品にとって、当たり前のことだけ意識しておけば十分です。
利用状況や生活環境の違いで、もし「革の乾燥」が感じられるようになったときのみ、”ブライドルレザー専用のクリーム”を少量適切に塗布していただければと思います。
*ブライドルレザー専用のお手入れアイテム
を使用することがとても大切なポイントに。
ブライドルレザーは天然蜜蝋を含む、特殊な革ですので、相性の良くない一般的なクリームを使用すると、逆に色のくすみなどを招くこととなってしまいます。
ほこり落としには、革を傷つけないしなやかさとほこりを取り払える適度な硬さのバランスが絶妙な
がブライドルレザーに最適です。
ブライドルレザーの革小物(名刺入れ・小銭入れ)
ブライドルレザーの革財布を使っていると、同じブライドルレザーで仕立てられた「名刺入れ」「小銭入れ」が欲しいと感じる方も少なくないかと。
ここでは、革財布と同じ”ロンドンブライドル・シリーズ”の「名刺入れ(カードケース)」「小銭入れ(コインパース)」をご紹介したいと思います。
ロンドンブライドル・ショットオーヴァー(小銭入れ)
●ブランド:COCOMEISTER
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ステージブラック、ロイヤルチョコ、他全6色
ロンドンブライドル・セントブレーズ(名刺入れ)
●ブランド:COCOMEISTER
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ステージブラック、ロイヤルチョコ、他全6色
ブライドルレザーのビジネスバッグ
強度と弱撥水性を有する”ブライドルレザー”は、ビジネスバッグに最適な革と言えます。長く活用できる上、経年変化の魅力が増していくのも魅力のポイントに。
そんな上質ブライドルレザーで仕立てられた、各種ビジネスバッグをご紹介いたします。
ブライドル・ロイヤルヘンリー【アタッシュケース】
●ブランド:COCOMEISTER
●スタイル:アタッシュケース
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ブラック、ロイヤルブラウン、他全7色
ブライドル・ダレスバッグ【ドクターズバッグ】
●ブランド:COCOMEISTER
●スタイル:ダレスバッグ
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ブラック、ロイヤルブラウン、他全7色
ブライドル・バンガーブリーフ【ブリーフケース】
●ブランド:COCOMEISTER
●スタイル:ブリーフケース
●外装:ブライドルレザー
●色彩:ブラック、ロイヤルブラウン、他全7色
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