シュリンクレザーとは!?実用性&革風情(シボ)が魅力の革財布

近代的な革技法によって創作されている「シュリンクレザー」とは、どんな魅力を有している革なのか?ここではシュリンクレザーの特性・特徴をご紹介したいと思います。
シュリンクレザーとは!?


「シュリンクレザー」というのは、皮表面を収縮加工(シュリンク)することによって作られる革素材の総称です。
主には「牛原皮」を原材料として作られており、欧米各地で様々なシュリンクレザーが創出されています。中でもシュリンクレザーの有名産地となっているのが
・ドイツ(ベリンガー社、ヴァインハイマー社など)
・フランス
です。
個性的なシュリンクレザーとしては、「パイソン原皮」を原材料としてアメリカのタナリーにて創出されている「アメリカパイソン・シュリンクレザー」などがあります。
シュリンクレザーの特徴と魅力
高級革として知られている「ボックスカーフ」もシュリンクレザーの一種となっています。
シュリンクレザーに共通した特徴が
*革表面のシボ柄(シワ模様)
革を収縮加工することによって、革表面にシワが生まれます。このシワのことを「シボ」と呼び、シボの形・大きさ・風合いに個性が表れてきます。
軽量&丈夫な革素材


”シュリンクレザー”は見た目の印象としては「重厚感」を感じるのですが、実際には「軽量」なのが特徴に。
シュリンクレザーは主に牛皮をベースに作られている革。牛革の中では「軽量さ」において上位に位置付けられます。
また、シュリンクレザーに共通した要素として、革表面が収縮(圧縮)されていることから、一般的な牛革と比較して、キズが付きにくく、革表面の強度が高いのが革に。
*軽量&強度が高い(丈夫)
特に「バッグ(鞄)」として重宝される革素材となっています。
実用性(機能性)の高い革


シュリンクレザーは革表面のシボ柄の効果にて、キズや汚れが付いたとしても目立ちにくいといった特性を有しています。
シュリンクレザーで仕立てられた革製品は先ほど記した「軽量さ」「丈夫さ」と併せ、とても実用性の高い(機能性の高い)革財布・革バッグとなっています。
日常的なお手入れ不要の耐久性
革素材というと、「日常のお手入れ」が気になる方もいるかと思いますが、”シュリンクレザー”は、日常的なお手入れはほとんど不要と言えます。
*革表面がキズ付きにくいこと
*キズが付いても”シボ”により目立たないこと
*シュリンク加工により圧縮された革は、水が浸み込みにくいこと
などの特徴があるから。
革素材は共通して「水の付着に弱い(水しみが付きやすい)」という特性を有していますが、そんな革素材の中で、シュリンクレザーは「水しみが生じにくい革」に位置付けられます。
シュリンクレザーで作られた革製品(財布・カバンなど)は気軽に活用できるのが魅力となります。
経年変化と皮本来の風情に乏しい
シュリンクレザーは近代的な革技法によって作られている革。収縮加工(シュリンク)にて革表面が凹凸のあるシボに覆われています。
それゆえに、一般的なベジタブルタンニンレザーやオイルレザーなどと比較すると「経年変化に乏しく」「皮本来の風合いに乏しい」といった特徴があります。
原皮(牛皮、馬皮など)の風情・魅力を楽しみたいといった方にとっては、物足りない革(おすすめできない革)となりそうです。
ただ、逆の視点から捉えると
*新品時の革風情・色合いが保たれやすい革(革財布)
となります。
ドイツ・シュリンクレザー仕立ての革製品


シュリンクレザーの最も人気の革産地がドイツです。ドイツには「ペリンガー社」や「ヴァインハイマー社」などシュリンクレザーを専門的に取り扱っている名門タナリーが複数存在しています。
同じタナリーの中でも、異なるシュリンクレザーが開発・生産されています。ドイツ・シュリンクレザーは多彩さが魅力のひとつとなっています。
ペリンガー社の代表的なシュリンクレザーが「シュランケンカーフ」。下記記事にてシュランケンカーフの特徴・魅力及び革財布をご紹介していますので、ご参照いただければと思います。
●シュランケンカーフとは!?美しい発色のドイツ製ボックスカーフ革財布


ここでは、もう一つのドイツの名門タナリー「WEINHEIMER/ヴァインハイマー社」が創出しているシュリンクレザー「エスポワール(ESPOIR)」を使用して日本の革職人が仕立てた革財布をご紹介したいと思います。
SAHO


●デザイン:ラウンドファスナー長財布
●素材:エスポワール(シュリンクレザー)
●色彩:ブラック、マロン、オーク、レッド、イエロー、シアン、ネイビー、ライトグレー、ベージュ、キャメル、テラコッタ、ロイヤルピンク、オレンジレッド
BONNY


●デザイン:ラウンドファスナー二つ折り財布
●素材:エスポワール(シュリンクレザー)
●色彩:ブラック、マロン、オーク、ライトグレー、ベージュ、キャメル、シアン、ネイビー、テラコッタ
フランス・シュリンクレザー仕立ての革製品
”フランス・シュリンクレザー”は、日本革ブランド「COCOMEISTER(ココマイスター)」のオリジナルレザーです。
ココマイスターのレディース財布シリーズにて「テレーズ」という革(フランス産のシュリンクレザー)が使われていますが、「フランス・シュリンクレザー」はテレーズとは風情が大きく異なる革となっています。
現在、COCOMEISTERにて作られている”フランス・シュリンクレザー”を使用した革製品(マットシュリンク・シリーズ)をご紹介したいと思います。
マットシュリンク・オールアロング


●ブランド:COCOMEISTER
●デザイン:ラウンドファスナー長財布
●素材:フランス・シュリンクレザー
●色彩:ネロ、ブルマリーノ、マッローネ、ロッソヴィーノ
マットシュリンク・ヴェルソ


●ブランド:COCOMEISTER
●デザイン:ラウンドファスナー長財布
●素材:フランス・シュリンクレザー
●色彩:ネロ、ブルマリーノ、マッローネ、ロッソヴィーノ
マットシュリンク・カムラッド


●ブランド:COCOMEISTER
●デザイン:コンバスト財布
●素材:フランス・シュリンクレザー
●色彩:ネロ、ブルマリーノ、マッローネ、ロッソヴィーノ
マットシュリンク・バックパック


●ブランド:COCOMEISTER
●デザイン:バックパック
●素材:フランス・シュリンクレザー
●色彩:ネロ、ブルマリーノ、マッローネ、ロッソヴィーノ
●サイズ:縦43cm×底幅34.5cm×底厚14cm
マットシュリンク・ボストンダレス


●ブランド:COCOMEISTER
●デザイン:ボストンバッグ
●素材:フランス・シュリンクレザー
●色彩:ネロ、ブルマリーノ、マッローネ、ロッソヴィーノ
●サイズ:縦31cm×横43.5cm×底厚16cm
まとめ
現在主流のシュリンクレザーは「ドイツ・シュリンクレザー」と「フランス・シュリンクレザー」に分類することができます。ドイツ・シュリンクレザーは「発色の美しさ」が、フランス・シュリンクレザーは「マットな風合い」が特徴となっています。
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