印伝(印伝革)とは!?漆彩色の美しい吉祥模様の革財布
”印伝”は革の名称で正式には「印伝革」と呼ばれています。ここでは、そんな印伝革とは、どんな特徴を持っているか、印伝革仕立ての革財布の魅力をご紹介したいと思います。
目次
印伝(印伝革)の特徴と魅力
”印伝”という文字に刻まれているように、「インド伝来」に因んで付けられた名称。日本の伝統的な革工芸品のひとつです。
古くは、様々な「袋物」や「足袋」などにも印伝が活用されており、「印伝の足袋」が正倉院に、そして東大寺には文箱が奈良時代の作品として残されています。
印伝(印伝革)とは!?
印伝(印伝革)とは、「鹿皮」もしくは「羊皮」をなめし加工後、染色。その上に”漆(うるし)”にて日本の伝統柄(模様)を描いた革。「漆仕上げ」が特徴の革素材です。
先に記したように「羊皮」ベースの印伝もありますが、一般的に人気を有しているのは「鹿皮」ベースの印伝革。”鹿皮”ならではの特性も魅力となっています。
※「印伝革」は鹿皮(羊皮)を使用、漆仕上げによって創出される革です。
革財布に使用される鹿革には他に下記があります(代表的な鹿革)。
・ディアスキン
・エルクレザー
印伝(印伝革) の特徴:日本の伝統柄
印伝(印伝革)の最大の特徴であり、魅力となっているのが、漆によって描かれている多様な日本の伝統柄(模様)です。
描かれている伝統柄は、古来から「幸せを呼び込む模様」として様々な生活様式に活用されているもの。中国伝来の 吉祥文様(きっしょうもんよう) などが含まれています。
上記写真は、印伝革財布として多く利用されている吉模様「七宝柄」。
その他
・トンボ柄
・小桜柄
・青梅波柄
などが広く活用されています。
上質な鹿皮ならではの丈夫さと軽さ
上質な鹿皮をベースに創出された”印伝革”は、「軽さ(軽量)」が特徴となっています。一般的に軽い革は強度に欠ける傾向があるのですが、印伝革(鹿皮)は丈夫さを兼ね備えています。
*軽くて丈夫な革
であることが、古来から様々な生活用品として活用されてきた一番の要因となっているものと思っています。
しなやかさのある革
鹿皮から作られている印伝は、「柔らかさ」と「しなやかさ」を有しています。印伝革を使用して、仕立てられた革財布が
ただ、印伝には漆にて立体的な柄(模様)が描かれていますので、革を意図的に曲げ伸ばしすることは避けておきたいもの。美しい柄・模様の損傷に繋がってしまいますので。
印伝革仕立ての革財布の魅力
印伝革には伝統的な色彩が使われています。一般的には「漆黒(漆本来の黒色)」「藍色(藍染)」が主流の色彩となっています。
※上記写真は、「JIZAING×INDEN」のコラボにて誕生した希少な「緑色」の印伝革財布です。
伝統工芸品に認定されている印伝革
印伝革の魅力のひとつとして、「地域ごとに育まれている印伝革」が存在していることがあげられます。
そんな中、最も有名なのが山梨県の工芸品として国から”伝統工芸品”として認定されている「甲州印伝」です。
日本の伝統工芸品に位置付けられている”印伝革財布”は、外国の観光客にも大人気の革財布(革製品)となっています。
新しいデザイン性を感じさせてくれる印伝アイテム
伝統工芸品というと、「ノスタルジック」もしくは「和」のイメージを想起する方が少なくないものと思われますが、”印伝革アイテム”には
*新しいデザイン性
を感じさせてくれる・・そんな魅力があります。
現代の生活スタイルに合わせた各種アイテム(IDケース、パスケース、スマホケースなど)に印伝革を使用すると、「和」の印象よりも、新しく斬新な「デザイン性」が印象付けられます。
印伝革仕立ての革財布・革小物
日本の職人の連携によって生み出される印伝革仕立ての革財布・革製品は年代を問わず、様々な年齢層にとって魅力的なアイテムとなるものと思います。
ここでは、印伝革を専門的に取り扱っている甲州印伝の人気ブランド「印傳屋」が手掛けている印伝革財布・革小物をご紹介いたします。
【JIZAING×INDEN】甲州印伝ラウンドファスナー長財布
●ブランド:印傳屋
●デザイン:ラウンドファスナー長財布
●素材:印伝(鹿革)
●色彩:グリーン、ブラック
●柄:トンボ柄、七宝柄
【JIZAING×INDEN】甲州印伝札入れ長財布
●ブランド:印傳屋
●デザイン:長財布
●素材:印伝(鹿革)
●色彩:グリーン、ブラック
●柄:トンボ柄、小桜柄、青梅波柄
【JIZAING×INDEN】甲州印伝二つ折り財布
●ブランド:印傳屋
●デザイン:二つ折り財布
●素材:印伝(鹿革)
●色彩:グリーン
●柄:トンボ柄、小桜柄、青梅波柄
【JIZAING×INDEN】甲州印伝ラウンドファスナー小銭入れ
●ブランド:印傳屋
●デザイン:小銭入れ
●素材:印伝(鹿革)
●色彩:グリーン、ブラック
●柄:トンボ柄、七宝柄
【JIZAING×INDEN】甲州印伝名刺入れ
●ブランド:印傳屋
●デザイン:名刺入れ
●素材:印伝(鹿革)
●色彩:グリーン
●柄:小桜柄、トンボ柄
【JIZAING×INDEN】甲州印伝IDケース
●ブランド:印傳屋
●デザイン:IDケース
●素材:印伝(鹿革)
●色彩:グリーン
●柄:小桜柄、トンボ柄
印伝革財布のお手入れ
印伝革財布は、他の革財布には使われていない「漆」と「漆による立体的な模様」が施されています。
それゆえに、一般的な革財布と比較すると、”財布の取り扱い”及び”お手入れ”に関して、少々心がけておきたいポイントがあります。
水が付着したときは「布で軽く叩く」
革財布の表面に「水滴」が付着場合は、乾いた布で”軽く叩く”ように水をふき取ることがポイントとなります。
けして、布を”こするように”使用してはいけません。柄模様の損傷に繋がってしまいますので。
クリーナーやワックスの仕様は厳禁
印伝革財布に汚れが付着した場合も、「水滴」と同様に、乾いた布で軽く叩くもしくは、専用ブラシで軽く払い落とすようにしていただければと思います。
・ベンジン
・クリーナー
・ワックス
などを使用しての汚れ落としは厳禁です。漆で描かれた美しい柄模様が損なわれてしまいますので。
漆は時間経過とともに「割れ」「剥がれ」が生じるもの
印伝革に描かれている漆の柄模様は、長く使用しているうちに、「割れ」や「剥がれ」が生じてくることがあります。これは、印伝革財布の特徴として理解しておきたい要素。
また、注意が必要なのが財布を強く折り曲げたり、革財布の表面を引っかいたりすると漆の柄模様が損傷・剥がれてしまいます。
まとめ
印伝革財布は、「吉を招く財布」としても人気のアイテムとなっています。革表面に描かれている模様の種類ごとに「吉の意味」が異なっているのも魅力のポイントに。
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