栃木レザーの偽物に注意!栃木レザーの特徴&魅力とは!?

「革素材」の大半が欧州で生産されています。ブランド力の高いレザーのほとんどが欧州皮革となっています。
そんな中、日本のタナリーにて作られている革素材ながら徐々に価値観を高めている国産の革素材があります。
それが「栃木レザー」。
人気が高まるとともに「偽物」が数多く市場に出回るようになりました。
そんな栃木レザーの「偽物」に関する注意点及び特徴と魅力について、ご紹介したいと思います。
目次
【最新情報】栃木レザーの偽物対策:赤タグ仕様の変更


栃木レザーのブランド力が高まる中、識別用の「赤タグを模倣した偽物」が大手通販サイトにて多数流通するようになりました。
「栃木レザー」とは栃木県に拠点を構えるタンナー「栃木レザー株式会社」が生産している牛革です。偽物は、それ以外の安価な牛革を使用、栃木レザーと銘打って販売されています。
あまりにも悪質なケースが増えたため、栃木レザーの卸問屋「ハシモト産業」が2024年5月に、識別用の「赤タグ仕様」を刷新しました。
識別用のシリアルナンバーを付加した新しい赤タグ
を導入しています。
シリアルナンバーを付加することで、出荷経路や真偽確認をすることが可能となりました。シリアルナンバー付き赤タグを導入すると同時に、旧赤タグは廃止となっています。(2024年5月以降)
赤タグの偽物の判別
本物の栃木レザーに付いている赤タグと偽物の栃木レザーに付いている模倣赤タグとでは、微妙に「字体」などの違いがあります。
あくまでも一例となりますが、栃木レザーの正規卸問屋ハシモト産業のHP内情報(こちら)にて、本物と偽物の赤タグ比較例が掲載されていますので、ご参考に。
栃木レザー仕様アイテムの真偽は見た目で判断は困難!
おそらくは、革製品を取り扱っている人でも、商品(財布など)だけを見て本物か偽物かを判別するのはかなり困難なもの。一般人であれば、尚更、見た目だけでの栃木レザーの真贋判断は無理と言えます。
ゆえに、現状として「絶対偽物をつかまされたくない」と考えるのであれば
1.栃木レザーの正規卸問屋ハシモト産業が販売したシリアルナンバー付き赤タグのある栃木レザーであることを確認する
2.栃木レザーを生産している栃木レザー株式会社自らが立ち上げたオリジナル革ブランド「nogake(のがけ)」から購入する
の2択となります。
※因みに個人的に品質確認済みの日本革ブランドの栃木レザーアイテムが下記です。
Hallelujah MANOシリーズ(栃木レザー)の商品ラインナップはこちら
「栃木レザー」のブランド力UPと共に「偽物」が横行。要注意で!


栃木レザーのブランド力が高まるとともに価値観も上昇。必然的に他のベジタブルタンニンレザーと比較して、高値で取引される革素材となりました。
まあ、革素材の世界では、度々あることなのですが・・・。
高級革素材に対して、一般市場に「偽物」が多く出回っているのが実情です。
実は、「栃木レザー」に関しても、ブランド化が進むにつれて、「偽物」が登場。まったく質の異なる革素材ながら、「栃木レザー」として販売。商品化・販売されている革財布が出回るようになっているのです。
そんな状況を見かねて、栃木レザー株式会社では、「栃木レザー」に上記写真のような「ブランドタグ」を設置するようになりました。
このタグが付いていることが、本物の栃木レザーで仕立てられた革財布の証となっています。
ゆえに、少なくとも上記「タグの有無」を確認した上で、商品を購入するように心がけていただければと思います。
ただ・・・多少、いたちごっこのような出来事もありまして・・。
「偽物のタグ」を付けた商品などもわずかながら登場しているんですよね。(*基本的に安価すぎる革財布は要注意で!)
「革質」を見極められる本職の方であれば、違いがわかるのかもしれませんが・・・一般の方にとっては、正直、革の見極めは困難なもの。
やはり、きちんとした「革ブランド」「革工房」から財布を購入することが一番の対策となるものと思います。
●正直、目視では商品化された栃木レザーアイテムの真偽の区別はつきません。
●量販店ではなく、正規の仕入れルートを持っている「革ブランド」「革工房」から栃木レザー仕様の革財布を購入するようにしましょう。(SHOP選びがポイントに)
正規の栃木レザーを取り扱っている革ブランド
正規(本物)の栃木レザーを使用した革財布を創作している日本革ブランド(確認済み)です。
●栃木レザー株式会社が新たに立ち上げたオリジナルブランド「nogake(のがけ)」
「栃木レザー」とは!?


そもそも、「栃木レザー」は、どんな革素材なのでしょうか?
「栃木レザー」とは栃木レザー株式会社が創出しているブランド「ベジタブルタンニンレザー(ヌメ革)」なのです。
日本の革素材の魅力を世界に発信したいという思いと共に、時間をかけて、徐々に革素材をブランド化。そのブランド戦略が功を奏する方で、近年では、世界からも注目される革素材と育ってきています。
※栃木レザーの工場見学の様子
伝統的なピット製法にて作られる「栃木レザー」


ベジタブルタンニンレザーは、植物タンニンを使用してなめし加工されることによって創出される革。
植物タンニンなめし加工には、効率性の高い「ドラム製法(タイコ製法)」と「ピット製法」の2種類の作り方があります。
「ドラム製法」は「ドラム」「タイコ」などと呼ばれる大きな回転槽に原皮と薬品を入れ、回転させながら薬液を浸透させる手法。
革が柔らかに仕上がるのが特徴で、植物タンニンを皮に浸透させる時間も短くて済むことから、現代にて主流の製法となっています。
大半のベジタブルタンニンレザーがこの手法で作られています。
対して、「ピット製法」というのは、「ピット槽」と呼ばれる大きな器の中に、原液と原皮を漬け込むことによって、なめし加工を行う方法です。
古から伝わる伝統的な製法で、「ドラム製法」と比較すると、とても時間を要するもの。生産効率性は、かなり劣る製法と言えます。
しかし、革の質にも大きな違いが。
ピット製法でなめされた革は自然の状態のままの風合いが強く残り、繊維が固く締まった仕上がりになります。強度の高い革となるんですね。
栃木レザーは、この伝統的な「ピット製法」によって作られる革。自然のままの革の風合いが特徴で、革繊維密度の高い革となっているのです。
栃木レザーならではの「艶感」
栃木レザーは、上記でお話したように、「引き締まった革」となっています。その効果のひとつとして、栃木レザーならではの「艶感」が創出されています。
一般的なベジタブルタンニンレザーの多くが「ナチュラル」「柔らかさ」が革風情の特徴として表れています。新品時では、あまり「艶感」はありません。
対して、革繊維が引き締まっている「栃木レザー」では、革表面に艶やかさが生まれています。これが、栃木レザーならではの魅力となっているのです。


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ディスカッション
コメント一覧
ヤフオクにて、多くの栃木レザーが販売されてます。
私も購入しましたが、梱包はビニールにての物でした。
どうなのでしょうか?
やはり、ヤフオクでの出品は偽物なのでしょうか?
使ってはいますが、疑念は晴れて無いのです!
上記のコメントによりますが、もしも偽物販売から購入したならば、改めて 本物を買いたいと思って思ってます。
参考意見をお願い致しますm(__)m
こんにちは(#^^#)
経験上、やはりオークションには、多くの偽物が混じっているものと考えています。
というのも、そもそも商品の出品者自身が本物・偽物の区別が出来ておらず、本物だと思って出品しているからなんですね。
正直「栃木レザー」は革の特性上、革を見ただけでは本物か偽物かを区別することは、ほぼ出来ません。(^^ゞ
(スタンダードなベジタブルタンニンレザーのブランド商品のため)
ゆえに、どうしても
・出品元の信用度(流通経路)
・ブランドタグの見極め
のみを重要視せざるおえないのです。
オークション商品の場合は「流通経路」として、最も信用に欠けるものとなりますので、なかなか疑念を払拭するのは難しいものと思われます。
ご参考になりましたら幸いです。